芝浦工業大学田邉研究室を見学しました

実施日 2024年12月14日(土)9:30~12:00

報告者 芝浦工業大学・大学院理工学研究科 金原生奈

我々は、12月14日(土)に芝浦工業大学デザイン工学部に所属する田邉匡生先生のリサイクルデザイン研究室を見学しました。

「革新的なリサイクル手法をデザインし、そしてリサイクルしやすいプロダクトをデザインする」をモットーに幅広い工学的知識と経験を基盤とするリサイクルしやすいプロダクトを作るだけでなく、非破壊検査でプロダクトを安心して使い続け、さらに使用後は資源として再利用する実生活に直接活用できる技術を構築して、社会貢献に一役買っています。

今回の活動には、高校生11人、教員2人の計13人が参加しました。

9時半に芝浦工業大学豊洲キャンパス本部棟入口に集合し、受付を済ませた後、5階リサイクルデザイン研究室へ向かいました。

↑オープンスペースを通り、田邉研究室へ向かう様子

研究室の前で、大まかに研究と研究室の内容を伺いました。

リサイクルデザイン研究室では、サステイナブルな社会実現のために新たな電磁波である「テラヘルツ波」による素材・添加剤分別を研究しています。また、始めからリサイクルしやすいプロダクトの接着デザインの構築を目指しています。他にも、建物の腐食鉄筋・コンクリートの経年劣化・地中の電線や水道管など、検査したいものの周りを壊さないと劣化の状態が見極められないが、“内部を見る”ことができる「テラヘルツ波」をつかうことで、経済活動を止めることなく、定期検査や修繕タイミングを見極めることができます。

↑全体説明を受けている様子

↑研究室のパンフレットを元に研究紹介を受けている様子

研究室の紹介を終えた後、実験室の見学をしました。建築学部との共同研究で検証しているコンクリート内部の鉄筋探査をテラヘルツ波で測定しています。また、黒色PETボトルキャップの素材識別を可能とするリサイクルデザインの装置開発を進めています。これは実際にNTTグループで実証試験を行っています。そして、電線の腐食具合をテラヘルツ波によって測定しています。鉄道会社と共同で研究を行っているため、産学連携が強いことでも知られています。

↑実験室見学中。コンクリートの非破壊検査について紹介。

↑NTTグループでの実証試験で用いたリサイクルボックスの紹介。

↑実験室見学中。鉄道会社と共同で研究している電線のテラヘルツ波測定を紹介。

全ての見学を終え、今まで見学補助を務めて下さったD1岩崎さんに質問回答の場を設けて貰いました。

↑質問回答タイム

参加した学生からは、「見学の前後でリサイクルの見方が変わった。」「人の生活に根付いた研究が多く、親近感がわいた。」「産学連携が強く、他大学、他学部、企業と一緒に社会実装に向けた研究をしているのを目の当たりにして関心を得た。」等の感想が寄せられました。

実際の大学において、研究室のあり方や研究の意義、社会的ニーズに答える様子を目の当たりにし、実生活に寄り添った研究・技術を構築して、社会に貢献していることの実感を得られたと思います。