芝浦工大生2024年度活動報告:NPO法人エコエコ「見沼田んぼの木の実で楽しむ自然クラフトとコンテスト」

※この記事は、芝浦工業大学環境システム学科専門科目「SDGs・環境マネジメント実習」の授業の一環での活動報告です
BR23019 岡村ひのき、BR23031 相川晃輔、BR23036 西凜太朗、BR24821 吉留楓

1.活動の概要

(1)名称

見沼田んぼの木の実で楽しむ自然クラフトとコンテスト

(2)活動の目的

見沼田んぼの自然や植生、NPO法人エコ・エコが見沼田んぼで行っている活動について多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらう。そして自然保護や植生の維持管理をする際に問題となっている、NPO法人エコ・エコの高齢化と人材不足の解消につなげる。

(3)目標・指標

<アウトカム指標項目> 

「見沼田んぼに行ってみたい」と回答した比率:100%

<アウトプット指標項目> 

参加人数:30人

<インプット指標項目> 

ポスター掲示:1回

(4)関連するSDGs

2.活動内容

(1)日時

2025年1月13日(月) 

10時~15時

(2)対象

小学校4年生以上、中学生、高校生、大学生、教育関係者、企業・市民団体スタッフなど

(3)場所

立教大学 池袋キャンパス14号館

(4)方法

・グーグルフォームで見沼田んぼの写真でよいものを選んでもらう。
・NPO法人エコ・エコの見沼田んぼにおける活動をまとめたポスターを展示する。
・どんぐりなどの見沼田んぼの材料を使ってメモフォルダーを作る。

(5)準備作業

NPO法人エコ・エコとのzoomで打ち合わせをする。(11月24日)

現地の活動内容について詳しく知るため、NPO法人エコ・エコの方々にお話を伺った。具体的には、現地にはクヌギやシラカバなど様々な種類のドングリがあり、これまでどのような活動を行ってきたのか、さらにどのようなものを作成しているのかについて説明をしてもらった。

また、事前に作成した3つのプランについても説明したが、話し合いを進めていく中で、これらすべてのプランを実現するのが難しいことが判明。そのため、一度持ち帰り、代わりのプランを検討することにした。

見沼田んぼに赴き、実際の現場を見学、体験する。(12月26日)

総待院近くにあるNPO法人エコ・エコの活動拠点を訪問し、芝刈り体験と立教大学SDGs実践発表会に関する打ち合わせを行った。芝刈り体験では、見沼田んぼに生えている草を桑を使って根元から切り、縄で束ねる作業を行った。この草を使って龍を作る予定である。作業後には焚火を囲み、焼きマシュマロや焼き芋をふるまっていただいた。とてもおいしかった。また、打ち合わせではメモフォルダーの作り方を教えていただいた。当日の参加が可能かや、どんぐりなどの材料を提供いただけるかについても質問し、NPO法人エコ・エコについての活動も改めて説明してくれた。全体を通して、NPO法人エコ・エコの方々には非常に協力的に接していただき、打ち合わせはスムーズに進んだ。

立教大学SDGs実践発表会の準備

ポスターの作成

このポスターはNPO法人エコ・エコさんから提供いただいた資料を活用した。また、現地に実際に行くことで実際の声を参考にし、NPO法人エコ・エコさんが伝えたいことを重点的に作成した。また見沼田んぼの知名度がないと大宮で開催されたイベントから話していたため、見沼田んぼがあるところを強調して作成した。

メモフォルダー

NPO法人エコ・エコからどんぐりなどの木のみ・土台となる木、フォルダー部分のワイヤー、ペンと目玉をもらった。また、NPO法人エコ・エコの活動拠点に行った際にメモフォルダーの作り方を教えてもらった。

作り方は土台に木材を置き、その上にワイヤーを刺してメモを挟めるようにする。その後は木の上に木の実などを好きなように飾りつける。

写真コンテスト

グーグルフォームを使い、見沼田んぼで撮れた写真の中で「いいな」と思ったものを選んでもらった。これによって、写真による見沼田んぼを知ってもらうことができる。

また、わざわざブースへ来なくても参加してもらうことが可能であり、多くの人に手軽に答えてもらうことが可能である。

URL: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd3zmYxbiYBJdEhh9Gl9bM9AhxazRJmueagk4eKjqI0cJZF4A/viewform?usp=sf_link

(6)必要物品

・ポスター
・見沼田んぼで撮った写真
・木の実や飾り用の木(クヌギ、シラカシ、スギ、ヒノキ、メタセコイア、ムクロジ、ナンキンハゼ、竹など)
・カラーペン

(7)緊急事態への対応

立教大学の災害避難経路に従って避難する。または、中高生を誘導をする。
クラフト時に木の実やワイヤーなどで怪我をしてしまった場合、絆創膏などを用いて適切な処置を行う。

(8)法令順守への対応

・個人情報保護:写真撮影は先生の許可を得て、人物が特定できないような角度や距離から行う
・使用した紙類は分別してリサイクルする
・喫煙はしない 

3.実施手順

9:30~10:00 受付 14号館1階
10:00~10:10 開会式(小中高生・大学生・一般対象)14号館地階DB01・オンライン中継あり
10:10~12:00 教室設営
12:00~12:55 昼休憩
13:00~14:26 探究活動等の成果発表14号館5・6階D502、D601~603(小中高生・大学生・一般対象)
14:30~15:00 撤収作業

4.当日の活動の様子

 写真1 プレゼンテーションの様子      写真2 クラフトの様子

   写真3  小学生が作った作品

 ポスターを用いたプレゼンテーションでは、中学生から一般の方まで、多くの方に聞いていただいた。中には見沼田んぼを知っている方やよく周辺を通る方もいたが、NPO法人エコ・エコの活動を知らない人が多い印象だった。

 メモスタンドのクラフトブースでは、参加者はあまりいなかったが参加した小学生は多くの木の実の形や特徴をよく見ながら作成していた。長い時間熱心に取り組んでいたことから、楽しんでいただけたのではないかと感じている。

5.活動の評価

(1)目標の達成状況

<インプット指標項目> ポスター掲示:1回        【達成】

<アウトプット指標項目> 参加人数:30人【未達成】

<アウトカム指標項目>「見沼田んぼに行ってみたい」と回答した比率:100%【未達成】

 目標の達成状況を確認するために、会場で行った写真コンテストとともにアンケートをとった。26人の方に参加していただいた。写真コンテストの結果は以下の通りである。

 グラフより1番投票数の多かった写真は「春の景色」、2番目に多かった写真は「アオジ」、3番目に多かった写真は「龍神まつり」である。また、それ以外の写真もそれぞれ1票以上は投票されていることから、多くの方にどの写真も興味をもって見てもらえたと感じている。

 上のグラフは、写真コンテストを投票していただいた参加者にとったアンケートである。

「見沼田んぼを知ることができましたか?」という質問に対して、「よく分かった」と回答した人は34.6%、「分かった」と回答した人は57.8%である。また、「機会があれば、見沼田んぼに行ってみたいと思いましたか?」という質問に対して、「行きたい」と回答した人は96.2%である。よって「見沼田んぼに行ってみたいと回答する比率を100%にする」というアウトカム指標は達成できなかったが、今回のポスターによる発表を通して見沼田んぼの存在を知ってもらい、興味を持ってもらうという目的は達成できたのではないかと考える。

(2)活動の評価

①活動目的の達成度・学びの効果

今回の活動目的の達成度について評価をする為、NPO法人エコ・エコにいくつかの質問をした。結果を以下にまとめる。

・我々の作成したポスターにエコ・エコ様が伝えたかった内容は記載されていたか?

  →はい

・立教大学での発表の様子から、本発表は見沼田んぼを知ってもらうきっかけになったと思うか?

  →はい

・本発表は、高齢化や人材不足の解消につながると思いますか?

  →はい

また、本活動についてのNPO法人エコ・エコからは「インスタグラムなどを利用してとても良い方法だと思います。ポスターも良くまとまっていて、良かったです。若い方とのコラボも活動の力になると実感しました。」という感想をいただいた。

以上のことから立教大学での発表は今回の活動の目的、「見沼田んぼの自然や植生、NPO法人エコ・エコが見沼田んぼで行っている活動について多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらう。そして自然保護や植生の維持管理をする際に問題となっている、NPO法人エコ・エコの高齢化と人材不足の解消につなげる。」を達成したと考える。

②運営の評価

・適切な時間管理でポスターの発表、設営、撤収作業、他グループへの見学をすることが出来た。しかし、クラフトブースの場を設けたが参加者が二人のみとなってしまい、予想していた参加者人数を大幅に下回ってしまった。また、自チームのポスター発表の際に参加者からいただいた質問にも対応することが出来た。今回、立教大学SDGs実践発表会に参加するにあたっての前段階でNPO法人エコ・エコとの連絡もスムーズに行うことが出来た。

6.緊急事態、法令順守への対応実績

立教大学でのイベント中、自身のブースで想定していたトラブルは発生しなかった。

しかし、遅番の方のポスターが貼られていないという、自分たちの想定している範囲外でのトラブルが発生してしまった。このことから、自分たちのブースだけでなく、周りのブースに対しても注意を向けながら活動を行うべきであると感じた。

7.活動の改善点

・Zoomが終了した後、SDGs実践発表会での展示内容について、もっと早く決定しておけばよかったと感じた。

・全体的に取り組むのが遅かった

・立教大学SDGs実践発表会で配られた4枚あるうちのpdfに書かれていた内容を、細かいところまで読んでいなかったため、問題が発生してしまった。このことから、今後は運営側の資料を細かいところまで読む。

(1)目的面

 今回の活動では、「 NPO法人エコ・エコが見沼田んぼで行っている活動について多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらう。高齢化と人材不足を解消する。」という目標のうち、多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらうという目的は達成することができたと感じているが、具体的に高齢化問題や人材不足の解消につながるような活動は行うことができなかったと感じている。

(2)内容・構成面

 今回の活動のうちポスター展示と写真コンテストに関しては、エコ・エコの活動を知ってもらい、興味を持ってもらう

(3)効果測定の方法

 アンケートの項目数、また答えてもらう人を増やすことでもっと多様な意見やその結果にたいする具体的な要因がわかると考える。

(4)その他

 特になし

8.個人の感想

BR23019 岡村ひのき

今回NPO法人エコ・エコが抱えている問題を解決する為の方法を考え、活動に取り組んできたが、環境保全の活動を行う団体が抱えている人材不足や高齢化問題を解決する為の方法を考えること、そして実践することの大変さや難しさを学んだ。また、SDGsの課題に取り組む団体が集まる発表の場において、参加者の多くが同じような課題について考え、取り組み、実践をしている為、私たちでは思いつかないような取り組みを見ることで新たな知識を得ることができた。そして私たちの発表では、エコ・エコの活動と見沼の植生を知ってもらうという目的を達成できるような発表をすることができたと感じている。

BR23031 相川晃輔 

学生と環境団体の方々と連携しながら授業を進めるという新しい取り組みは、非常に難しいものであった。特に、NPO法人エコ・エコとの連絡において意思疎通の難しさを実感したが、温かく迎え入れていただけたことは大変嬉しかった。

また、リーダーとして活動する中で、メールの確認や迅速な対応の重要性を痛感した。この経験を通じて、円滑なプロジェクト運営には細やかなコミュニケーションが欠かせないことを学んだ。今後はこの学びを活かしていきたい。

BR23036 西凜太朗

さこの班でたくさんの活動を行なうにあたり、班員にとても助けられたと思う。また、活動を行っているときに分からないことがあれば技術的なことでなければ、すぐに聞くことが良いとわかった。次に事前準備の大切さを知った。事前にどこでどのように発表するのかを分かった上で行うべきだと思う。そして最後にNPO法人エコ・エコ様と見沼田んぼについて立教大学の報告会を受けて、周知することができたと考える。そのため、NPO法人エコ・エコの知ってもらうという点においてはしっかり私たちの班で役割を全うできたのではないかと考える。

BR24821 吉留楓:最終活動として立教大学でSDGs実践発表会があり、プログラムの情報があまり分かっていない中でこの授業のスタートを切った。どのように計画を遂行していくか難しい場面などたくさんあったが最終的にはNPO法人エコ・エコ様の希望を叶えるために私たちの活動により一歩近づいたのではないかと考える。