芝浦工大生2024年度活動報告:大宮国際中等教育学校「環境探検隊!環境測定ミッションをクリアせよ」

 ※この記事は、芝浦工業大学環境システム学科専門科目「SDGs・環境マネジメント実習」の授業の一環での活動報告です D班 BR23053 阿部成BR23057 鳥居瑞生、BR23058 丹羽元気、BR23066 服部光

1.活動の概要 

大宮国際中等教育学校の生徒とともに、環境測定を行い、環境測定についての知識を深めてもらう。

(1) 名称

環境探検隊!環境測定ミッションをクリアせよ

(2)活動の目的

大学生との交流を深め、環境測定を実際に体験することによって、環境測定を行う方法や環境測定がどのようなものなのかを知ってもらうこと。

(3)目標・指標

<アウトカム指標項目> 
 環境測定の参加者アンケートの「勉強になった」の回答率を80%以上にする【達成】

<アウトプット指標項目> 
参加者を5人以上にする 40名   【達成】

<インプット指標項目> 
環境測定を5か所以上で行う 8か所 【達成】

(4)関連するSDGs

4,7,11,12

2.活動内容

(1)日時

12月14日(土) 9:40~10:35

(2)対象

大宮国際中等教育学校の生徒

(3)場所

大宮国際中等教育学校

(4)方法

イベントの内容説明

 環境測定とは何か、どのように役に立つのかなどの紹介と、予測する数値や得点内容のような本イベントの企画説明を行った。

計測値予想

 グループに分かれて、事前に数値の予測を行ってもらう。予測しやすいように教室内での数値を判断材料とする。

計測

 各グループ一つずつ計測器を持って校内で計測を行う。グループ別行動には必ず一人以上大学生が付き添う。

結果発表と振り返り

 当日使ったもの以外の環境計測器の紹介。そして得点の集計の後、結果発表を行い参加者に景品を渡す。

(5)準備作業

事前訪問にて校内の各所で環境測定をした後、計測値を元にチェックポイントを選定。

当日イベント開始前に外の環境測定を行い、参加者に探してもらう数値の設定を行う。

計測時に持ち運ぶマップとミッションを記載したカードの作成。

景品の購入。

(6)必要物品

パソコン、説明資料、ミッションカード、景品、計測器

(7)緊急事態への対応

計測器に不具合が生じた場合

→電池の入れ替えなどを試し、それでも動かなかった場合には一つの計測器のみで活動を行う。

活動時間中けが人が出た場合

→相手方の担当教員にすぐに連絡し、指示に従って保健室に運ぶなどする。

(8)法令順守への対応

グラウンドに行くために校内の道路を渡る際には、自転車等が走っている可能性もあるため安全に配慮して渡る。

相手方の校内のルールを事前に把握し、他の実習などの邪魔にならないよう行動する。

3.実施手順 

9:15~[参加者集め]

教室で自習を行っている生徒に声をかけ、環境測定ワークショップに参加してもらう。

9:45~[環境測定体験の説明、数値予想]

環境測定体験をどのようにして行うかの説明を行う。各地点での解析結果の予想を2つのグループに分かれて行ってもらう。

10:00~[環境測定ミッション]

2つのグループに分かれ、実際に指定した地点に行ってもらい、ミッションをクリアしてもらう。

10:45~ [結果共有、振り返り]

各グループでの予想と解析結果との差を求めてもらい、共有する。そして、勝ったグループから景品を配る。他にどのような計測器などがあるのかの説明を行う。


4.ミッションの作成

上図のようなミッションシートを作成した。

当日は2つのグループに分かれ、1から6に当てはまる場所で数値の予測、実際の環境測定を行ってもらい、それぞれの数値の誤差がどれだけあるか、その総和を勝敗の判断基準とし、数の小さいチームを勝利とした。

また、勝敗とは関係のないミッションを設定することで、環境測定地点以外にも、気温・湿度・風力・照度を参加者の方が自主的に測定するきっかけを与えた。

5.当日の活動の様子

写真1 数値予想の様子

写真2 環境測定の様子

数値予想では、生徒自身が「今日は晴れているから湿度はそこまで高くはないのではないか」「最近寒いから8度くらいなんじゃないか」などと予想をするために議論している姿が印象的だった。

環境測定をしているときも積極性があり、楽しんで解析しているように感じられた。

大学生と中学生の間でフランクに接したことで、とても楽しい空間になったと感じた。

環境測定体験の説明や他にどのような解析器があるかを解説しているときには、とても真剣に話を聞いてくれた。

6.活動の評価 

(1)目標の達成状況

<アウトプット指標項目> 

参加者を5人以上にする 13名   【達成】

<インプット指標項目> 

環境測定を5か所以上で行う 8か所 【達成】

<アウトカム指標項目> 

 環境測定の参加者アンケートの「勉強になった」の回答率を80%以上にする 100%【達成】

図1 アンケート内の「勉強になった」の回答率

(2)活動の評価

①活動目的の達成度・学びの効果

具体的な参加者からの感想を抜き出し、それに対する感想を書く

「校内のいくつかの場所で環境測定をして、温度や湿度を測ることができて楽しかった。」

これは、ワークショップ参加者アンケートの感想部分の引用である。ワークショップを行う際に、参加者に環境測定の方法を学んでもらうことと共に、参加者に楽しんでもらうということも目的として考えていたため、参加者が楽しかったという感想を持ってくれたことは、目的を50%達成したということである。

②運営の評価

・内容の難易度は適切だったか?

環境計測機器の取り扱い方法や操作方法の説明を行った上で、環境測定を行ったため、どの生徒も環境計測機器を適切に使用することができた。また、環境測定ミッションに関しても、各班で計測した数値とミッションで与えられた数値との差が直接、獲得ポイントにつながるという設定であったため、どの生徒も内容を理解して環境測定体験を行うことができた。

・適切な時間管理ができたか?

環境測定を始める前の環境計測機器の説明と環境測定を行った後の解説などに、想定よりも時間を要してしまったために、全体として30分程度の延長をした。

・参加者の理解度や進み具合などを見ながら、臨機応変にプログラムやスケジュールを変えたりできたか?

特に環境測定体験を行う前と後の解説などの際に、参加者の理解度を確認しながら進めることができたが、スケジュールを変えるだけの余裕がなかったために、参加者の3限以降のスケジュールを確認し、許可を取ったうえで、全体として30分程度の延長をした。

7.緊急事態、法令順守への対応実績

・想定していたトラブルは起きたか? 起きた場合、どう対応したか?

起きていない

・想定していなかったトラブルは起きたか? 起きた場合、どう対応したか?

起きていない

8.活動の改善点

(1)目的面

目的については適切であり、特に改善すべき点はないと考えられる。

(2)内容・構成面

実際に計測機器に触れてもらう事が重要であったため適切な計測方法などに限定することはなかったが、適切な機器の扱い方をこちらで調べて把握しておいても良かったと思う。

また実施時間が少々延びてしまったため、参加人数がどの位でどの程度時間に影響が出るかなど事前に把握すべきだった。

(3)効果測定の方法

挙手による簡易的な効果測定を行った。実施内容に対して参加者が楽しんでもらえていたため、よい雰囲気を継続しつつ適切に効果測定を行うことができていたと思う。

後日詳しいアンケートを取るのも良いのではないかと思った。

(4)その他

二日前に急遽参加者が0名になるなど予想だにしないトラブルも起こったが、先方の担当の先生、班員共々臨機応変な対応をし、前日までの状況のなかで最善の活動ができていたと思う。

10. 個人の感想

BR23053 阿部成

今回大宮国際中等教育学校で「環境測定体験」ワークショップを行ってみて、時間管理の難しさを感じた。事前にどのくらいの配分で行うかを決めていたが、その通りには進めることができなかった。当日、事前に決まっている参加者が0人ということで心配していたが、声掛けを行ったことで13人集められたことはよかったと思う。生徒たちがとても楽しそうに環境測定を行ってくれたのが嬉しかった。機会があればまた行いたい。

BR23057 鳥居瑞生

今回の大宮国際中等教育学校での活動では、本番までのスケジュール管理と当日の時間管理が課題であった。対象者がどの年齢の人なのかなどを踏まえた上で、どのような活動を行うのかということを考えて、案を出すことが難しく、思っていた以上に時間がかかってしまった。また、当日の流れは事前に確認していたが、実際の活動ではスムーズに進まず、想定よりも時間がかかってしまった。しかし、少ない人数ではあったが、グループとして活動内容を考え、学外の人との交流を行うことで、ワークショップを行う上での難しさやグループ活動での積極的な意見交換や案だしをはじめ、多くのことを学ぶことができた。

BR23058 丹羽元気

今回の活動は、本番前から想定外のハプニングが続き、スケジュールの管理や先方との連携が不安定になる場面が多々あった。これは、時間管理などのグループ間での共有の滞りなどが原因にあげられる。当日は、実施前参加者0人という状況でも、行動を起こすことで10人以上の生徒が参加してくれた。終了後には参加してくれた生徒みんなが楽しかったと言ってくれてとてもうれしかった。今回あがった反省点をこれからのワークショップでも生かしていきたい。

BR23066服部光

環境測定体験をするに当たって、中高生に馴染みのない内容をどのようにわかりやすく楽しめる方法で伝えるかなど工夫すべき点が多かった。大学外に赴いての活動は今までやったことがなかったため、SDGsキャンパスラリーを基準に対象年齢や活動時間を考慮してどのような企画にするか慎重に取り組むよう努力した。参加者の件について、先生と相手方の間でどのようなやりとりがあって0人になってしまったのか疑問が残る点は大いにあるが、結果として13人の参加者に楽しんでもらう事ができてとても嬉しかった。