※この記事は、芝浦工業大学環境システム学科専門科目「SDGs・環境マネジメント実習」の授業の一環での活動報告ですBR23014 橋上蒼龍、BR23016 金子琉空、BR23064 上野想大、BR23064 樋口悟生
1.活動の概要
(1) 名称
シカ紙芝居
活動の目的
自然動物の脅威について身近な被害や環境保全についての内容について、クイズを踏まえた参加型の紙芝居で興味を持ってもらう
(2) 目標・指標
<アウトカム指標項目>
クイズ回答率95%以上
<アウトプット指標項目>
参加人数15人以上
<インプット指標項目>
10枚程度の紙芝居を行う
(4)関連するSDGs



2.活動内容
(1) 日時
2025年1月8日
(2) 対象
小学生たち
(3) 場所
しまっこ学童クラブ第三学童クラブ
(4) 方法
シカと環境保全についての紙芝居を行います。
(5) 準備作業
紙芝居と物語の作成
協力団体との連携
協力団体を通したシカと環境保全についての調査
協力団体との連携としては以下の図のような連携を行った。

連携の概念図
(6) 必要物品
画用紙
(7)緊急事態への対応
こどもたちが落ち着かない、内容と関係ない行動を始める
→俱楽部のスタッフのアドバイスをもとに対応
(8)法令順守への対応
著作権法、肖像権に反しない画像を使用する
3.実施手順
11月24日【団体との面談】 作成する紙芝居について大まかな方針を決定します。
12月27日【高校生フォーラム】問題に対しより理解を深め、紙芝居のクオリティを向上させます。
1月8日 【実施当日】
15:30~【説明、挨拶】 小学生たちに自己紹介、これから行う紙芝居の説明をします。
15:40~【紙芝居スタート】 紙芝居を行い、シカの問題について知ってもらいますもらいます。
15:50~【質疑応答、まとめ】 内容についての質問を受け付け、理解を深めてもらいます。
16:10~【子供たちと交流】 より印象的なイベントとするために、子供たちと交流します。
4.紙芝居の作成
下記は各紙芝居の内容と、それについての作成過程の一部である。紙芝居はChat gptを利用した。
1 昔々、鹿さんは森の中でひっそりと暮らしていました。 鹿さんは仲間の数がとても少なかったのです。ですが、森がきれいになったり、人間が鹿を 守ったり、鹿さんを捕まえる人間が減ったりして、鹿さんはだんだんと増えていきました。

2 それに、冬も暖かくなってきたので、たくさんの鹿がさん冬を越えて生きられるように なったのです。 さらに、鹿さんを食べる狼などの「天敵」もいなくなったため、鹿さんはどんどん増えてし まいました。 鹿が増えると、森や人にいろいろな問題が起きてしまいます。
3 例えば他の動物や鹿自身の食べ物がなくなってしまいます。 鹿は、草や木の葉っぱをたくさん食べます。でも、鹿が増えすぎると、周りの植物がなくな ってしまい、森が寂しくなってしまいます。すると、ほかの動物たちも暮らせなくなってし まうのです。鹿が増えると、こんなことが起きます

4 農家さんが困る 鹿が田んぼや畑の作物を食べてしまいます。

5 車の事故が増える 鹿が道に飛び出して、車や電車とぶつかることがあります。


6 森が崩れる 鹿がたくさん草や木を食べてしまうと、地面を覆っていた植物がなくなり、雨が降ると土が 流されやすくなります。これで土砂崩れなどが起きてしまうこともあります。

7 なにもしないとどうなる? 鹿をそのまま放っておくと、どんどん増えていきます。たった5年で、鹿の数が2倍にな ってしまうこともあります。

8 鹿がこんなに増えてしまうと、森も、人ももっとたくさん困ることになってしまいます。 どうやって被害を減らすの?

9~10 鹿の問題を防ぐために、人は鹿が広い範囲に生息しないようにフェンスを作ったり、木 にネットを巻いて守ったりして人々と鹿たちがお互いに住みやすいようにする工夫などを 考えています。このようにして、森や人の暮らしを守っているのです。


5.当日の活動の様子

小学生の反応
上は小学生に対して紙芝居を行っている様子である。
話が一区切りすると小学生のたちは解決案の提示とそれに対する評価を話し合っていた。
「トンネルをつくったら解決するかも」
「はしをつくったらよさそう」
「そんなことしたら川に落ちちゃうかも」

クイズに対しての反応
上は小学生に対してクイズを行った様子である。
これに対して、
「シカを殺さないほうがいい」
「俺達にはかんけいないからほっといてもいい」
また
「シカを狩っても自分たちは困らないから狩ったほうがいい」
などの意外な意見もあった。
これらから、子供たちは活発に議論を繰り広げ、課題に対して強く関心を持っていることがうかがえた。
6.活動の評価
(1)目標の達成状況
<インプット指標項目>
クイズ回答率95%以上
→回答率100%
<アウトプット指標項目>
参加人数15人以上
→19人が参加
<アウトカム指標項目>
10枚程度の紙芝居を行う
→11枚の紙芝居を作成

(2)活動の評価
①活動目的の達成度・学びの効果
「自然動物の脅威について身近な被害や環境保全についての内容について、クイズを踏まえた参加型の紙芝居で興味を持ってもらう」という目的に対してはかなり達成できていたように思える。インプット指標ではクイズの回答率が非常に高く、学生たちの積極的な態度が一目で分かったといえる。また、紙芝居後の質問も積極的に行われており、生徒間でも活発に話し合いが行われていたことも良かった点であるといえるだろう。
②運営の評価
進行自体は想像よりもスムーズに行うことができた一方、小学生たちのひろがり広がり続ける会話をまとめることが難しかった。そしてその点について放課後俱楽部のタッフ方に頼ってしまった点が大きく反省点であると考えられる。
NPO法人 いろいろ生きものネット埼玉様からの講評(評価)
〇 「小学生に環境紙芝居」という状況は初めてなので、興味深かった。ストーリーは比較的シンプルでわかりやすかった。
7.緊急事態、法令順守への対応実績
緊急事態は発生しなかった
活動報告書、発表会に使用する資料は顔部分をぼかした
活動当日については体調が悪くなった時のため先方との協力のもと対処することとした
8.活動の改善点
(1)目的面
NPO法人 いろいろ生きものネット埼玉様からの講評(改善点)
〇 小学1,2年生となってしまい、生物多様性保全というやや抽象的な概念を伝える対象としては難しいと感じた。上級生ならもっと深く理解が進むのではないかと思われる。
〇 子どもたちの反応に応じて分岐する部分については、もっと工夫があるとのではないかと感じた。
・途中でも問いかけをしていたのは良かったが、徹底しきれていないように思った。
・何を主張するのかがやや不明確に感じた
例:シカと人間の共存をするにはどうすればよいのか
・子供が喜びそうな「お話」も混ぜる
〇 紙芝居以外の工夫があってもよいのではないか
例:現実のシカの写真を用意する
埼玉にシカが居るのかといった質問もあり、前提となる埼玉県のシカの分布地図などを用意しても良かったのではないか。
しまっこ学童クラブ第三学童クラブ様
(2)内容・構成面
内容については、上に述べた通り、小学生の対応をスタッフ方に任せてしまった面が大きいように感じた。実践や日常で近しい年代とコミュニケーションを積極的に行い、より潤滑に自分たちの力で話をまとめられるようにならなくてはいけないと感じた。また、ストーリーの分岐点となるクイズの部分で少しアドリブが入ってしまったため、より具体的に方針を決定し実践に挑むべきだったと考える。
(3)効果測定の方法
具体的な測定方法ではあったように感じる一方、資料として残すことができなかったことは改善点であるように思えた。
(4)その他
しまっこ学童クラブ第三学童クラブ様
こども達は普段あまりなじみのないシカという生き物について知り、シカや森について活動している団体に興味を持ってくれてよかった
紙芝居の終了後も学童でこども達と遊んでくれて楽しい会となった
9.ロードマップ作成
10.班員の感想
BR23014 橋上蒼龍
まずは、今回の活動の中で環境団体いろいろ生きものネット埼玉様や、先方に紹介していただいたシカのエキスパートである角田さんに本当に感謝したいです。またしまっ子学童クラブ第三学童クラブ様に向けて紙芝居をする際に、ただ伝えるだけでなく対象のために配慮ある活動としていかなくてはならなかったため貴重な経験となった。代わりにその分反省点も多く活動するまでに時間がかかりすぎていたことや打ち合わせで一気にいろいろ決まったわけではなかったことがよくなかった。また学童クラブへ紙芝居を行うにあたっても、日程が決まるのが本当にぎりぎりのところになっていたのでもっと余裕をもって行動できていればさらにハイクオリティのものを提供できたと感じた。最後に、環境フォーラムや他の団体とかなり共同できたと感じられたことが個人的に本当によかった。
BR23016 金子琉空
今回の活動を通し、無害であるように見えるシカが様々な生態系に対し悪影響を及ぼすということを、簡潔にわかりやすく小学生たちに対して伝えることができたように感じる。一方、進行が不備により滞ってしまう場合があり、そこの点は改善点であるといえる。何度か自分が体調不良もあったがリーダーがうまく進行しつつ、うまく進行してくれた。
BR23064 上野想大
しまっこ学童クラブ第三学童クラブで実施したシカの紙芝居の活動では、クイズを交えた紙芝居を通じて子供たちの環境保全意識を高めることができました。事前準備や協力団体との連携が成果を生み、参加人数やクイズ回答率などの目標を達成しました。一方、子供たちの集中力維持や時間配分に課題が見られ、改善が必要です。実践を通じて多くの学びを得られ、環境教育の重要性を再認識しました。
BR23064 樋口悟生
私はこの活動を通して、次世代の若者たちに環境保護について考える機会を与える重要性を再認識されました。環境団体の目指している環境保護の目標に対する資金や法律順守などの弊害、高齢化による活動の困難が話している中で強く感じました。その中で環境について子供達に興味を持ってもらう事に試行錯誤しました。
資料編
















