課題研究支援のために大宮国際中等教育学校に行っています

大宮国際中等教育学校の3G(総合的な探究の時間に相当する授業)に中口がお邪魔して、個人課題研究の支援を行っています。
水曜日は、5年生(高校2年生のことです)が午後いっぱい使って、課題研究にとり組んでいます。
数えてみたら、今年度、35回目の訪問でした。
Mさん:3月に英語俳句学習会について学会発表するのですが、この日は主に研究の目的や方法、訪問した(予定)の学童クラブや英語塾などについて判断基準を設定して、学習会を開催するのにふさわしいかを評価する方法のヒントを出しました。
Yさん:学校の自習室を改良する提案を考えています。前回保育所や高齢者福祉施設の建築を専門とする大学の先生を紹介しました。その先生に対する質問を考えたのを聞かせてもらいました。少し追加するようにアドバイスしました。
Sさん:前回、某家具大規模店舗と協働でワークショップをやることを提案しました。その企業のSDGsの取り組み見学と自分がやりたいキャリア学習のワークショップが結びつかずに悩んでいました。自分のなりたい・関心のある職業をまず選び、サスティナビリティ向上にどのように貢献できるかを考えるヒントとして店舗内を見学して回ることができることを示唆したところ、それで行こうということになり、来週の企業様との打ち合わせ用のメモづくりを始めました。
Iさん:アドバイザーの先生からアドバイスしてあげて欲しいとリクエストがありました。ピアノで曲づくりをしていましたが、社会課題の解決とは関係ないのでどうしたらいいかを悩んでいました。まず、どんな曲を創っているのか、聞かせてもらい、その曲を創った意図などをじっくり聞きました。その時の自分の感情を音で表していることがわかりました(優しい曲、元気が出る曲など)。話しているうちに、自分がまず曲を弾き、例を示した上で「感情を音で表すワークショップ」をやることもあり得るということがわかりました。それによって自己表現が苦手な子を救うことになるかもしれないね、と言うと、ぱっと表情が明るくなりました。
これこそが「好きなことをやる、それがどんな社会課題に結びつくかは後で考えればいい」という1つの例だと思います。
100分の時間で、今日相談に乗ったのは、120人以上いる生徒の中でたった4人です。個別最適な学びとはそういうものだと思います。役に立つかどうか分からないけれども、学校に通う。一見非効率的とみられるこの活動を、地道に続けていきたいと思います。