レポーター 芝浦工業大学大学院 機能制御システム専攻 大倉 慈和です。
7月31日(月)に埼玉県上尾市に本社を置くUDトラックス株式会社の工場見学を行いました。
今回の活動では芝浦工業大学の学生と教員、筑波大学付属坂戸高等学校の学生が参加しました。
私たちはまず始めに、UDトラックスの本社に隣接する工場内を見学させて頂きました。工場と聞くとチャップリンの映画モダン・タイムスを想像される方もいるかもしれませんが、UDトラックスでは、作業員の負担を軽減するための様々な工夫が施されており、熟練した作業員による作業とそれを助ける自動ロボットの阿吽(あうん)の呼吸を間近で体感することができました。
具体的な工程をお見せしたいのですが、残念ながら、工場内は撮影禁止のため写真はありません。以下の見学した大学生の感想からご想像下さい。
「重量がかなりある部品がラインをながれ徐々に自分の知るトラックの形に変化していく様や時に上下がひっくり返される部分は見ていて圧巻だった」「ラインの途中であってもそれぞれ組み立てが終わる段階で検査をしていることを知り、製品の精度に気をつけて組み立てをしていることがよく分かった」「聴覚障害者用の作業工程もあり、バリアフリーに誰でも働ける現場となっており感激した」といった感想が寄せられました。
次にUDエクスペリエンスセンターにて、会社の歴史について説明して頂きました。創業者の安達堅造さんの熱い思いから始まり、当時最先端であったユンカースの製造技術を導入することでその思いを製品としました。そこから時代と共に進化し続けるエンジンとトラックをご紹介して頂きました。
その隣ではモーターショーで使用されたコンセプトトラックを紹介して頂きました。トラックは車体が大きく、歩行者に対して威圧感が発生してしまう問題がありました。そこでこのトラックでは車体前面にモニタを付け、歩行者に対してメッセージを表示することで威圧感を和らげるという取り組みをなされていました。ちょっと可愛らしいトラックに学生も興味深々でした。
その隣では現行車種のQuonとQuesterの違いについて教えて頂きました。車体は同じでも先進国向けと新興国向けで仕様を変えることによりその土地のニーズを細かく拾い上げているリサーチ力について学びました。
最後に、会社のサステナビリティに対する取り組みについてご紹介して頂きました。大量の荷物を輸送するトラックとサステナビリティという相反する問題に対してどのような方向性で努力することが必要であるかを教えて頂きました。また、サステナビリティを実現するための課題としてインフラの構築を考えられており、単純に製品の向上だけではない、多くの取り組みを行っていることを知ることができました。
参加した大学生からは、「重量がかなりある部品がラインをながれ徐々に自分の知るトラックの形に変化していく様や時に上下がひっくり返される部分は見ていて圧巻だった」「将来への取組として自動運転と電動化を進めていることがわかった。特に自動運転の際の歩行者とのコミュニケーション技術は完成度が高く驚いた」「ラインの途中であってもそれぞれ組み立てが終わる段階で検査をしていることを知り、製品の精度に気をつけて組み立てをしていることがよく分かった」「人の行う作業がより体に負担なく、快適にできるように日々改善に取り組んでおり、労働環境と生産性どちらも考え、技術や工夫を取り入れていく姿勢が素晴らしいなと思った」といった感想が寄せられました。
一方、参加した高校生からは、
「自分は将来自動車業界に携わりたかったので、今回これからの物流、トラック、SDGSの考え方などを知ることができ将来に役立てる知識をたくさん得ることができた」「展示されているトラックの中に「お先にどうぞ」の文字と音声が流れるものがあった。自分もそのような技術が会ったらいいのにと思っていたらもう実現されていて、面白い技術なので実用化していくといいと思った」「大学生が・・・大学や進路の相談にも乗ってくださりなかなかできない貴重な体験をすることができた」といった感想が寄せられました。
また大学生の全体的な感想として、「将来への取組として自動運転と電動化を進めていることがわかった。特に自動運転の際の歩行者とのコミュニケーション技術は完成度が高く驚いた」「仕組みや会社としての信念等を聞き、久しぶりにワクワクした気持ちになり、とても楽しくすごくことができた」といったものが寄せられました。