NTT技術史料館へ見学しに行きました。

実施日 12月25日(月)10:00~12:30

                報告者 芝浦工業大学・大学院理工学研究科 金原生奈

12月25日(月)にNTT武蔵野研究開発センタへ出向き、特別に一般公開していない施設にて最先端の情報通信技術や環境再生・適応技術を知り、NTT技術史料館にて情報通信の歴史を学びました。

NTTの研究開発は、光電融合技術で世界の写像を作り、サステナブルな社会の実現を目指す「IOWN総合イノベーションセンタ」、デジタルツインと作る新たな社会・世界・地球の「サービスイノベーション総合研究所」、2030年を見据えた革新的ネットワーク技術の研究開発「情報ネットワーク総合研究所」、そして、世界一・世界初、驚きを創出する研究を推進する「先端技術総合研究所」の4つの総合研究所で行われています。

今回の活動には、高校生2人、大学生7人、引率教員2人の計11人が参加しました。

10時前にNTT武蔵野研究開発センタ正門より研究所本館の受付前広場に集合した後、施設に移動し、最先端の情報通信技術や環境再生・適応技術などの紹介を受けました。

大量のデータを速く、低遅延かつ少ない電力で送るエンド・ツー・エンドな光ネットワーク技術(APN:オールフォトニクス・ネットワーク)の構築と実用化に向けたグループ内の実証実験を進めていることなどを聞き、最先端のNTT情報通信技術を垣間見ました。

また、IOWNを活用した環境負荷軽減技術によって、環境再生および適応を目指した技術開発が進められていると知りました。

その後、NTT技術史料館へ移動し、1800年代半ばから日本にもたらされた電信機を始めとし、戦後復興と経済活動の活発化と共に発展した電気通信サービス、1970年代の高度成長期から成熟期を迎える時代に交換機の技術革新と多様化が促され、ネットワークのデジタル化から光化への移行と現代に至るまでのNTTグループが培った電気通信技術の歴史的遺産を年代ごとに辿りました。

↑通信機器産業の基盤強化に大きく貢献したクロスバ交換機の見学様子

↑NTT技術史料館内部吹き抜けの様子

↑携帯電話の遷移における展示

40分程度の見学を終え、磁石式手動交換機の電話交換手の体験をしました。

こちら、NTT技術史料館所蔵の「磁石式手動交換機」は、2018年8月21日に“日本最古の交換機形式を残した磁石式電話交換機”として国立科学博物館の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されています。

電話交換手とは、電話をつなぐ人を指します。

電話をかける人が電話機から交換機へ電話をかけたことを知らせ、交換手が電話をかける人と電話を受ける人の電話機を交換機の接続紐を操作することにより、交換接続するという仕組みの交換機を“手動交換機“と呼びます。また、電話をかける人が磁石式電話機のハンドルを回すことで発電し、交換機へ電話がかけられたことを知らせる仕組みを持つものが「磁石式手動交換機」と呼ばれています。

<引用元>

『日本における最古の交換機形式を残した磁石式電話交換機』として「磁石式手動交換機」が国立科学博物館「未来技術遺産」に登録 | ニュースリリース | NTT

https://group.ntt/jp/newsrelease/2018/08/21/180821a.html

↑電話交換手と電話のかけ方を体験している様子

全ての体験を終えて、アンケートに答えつつ、中口先生と間野先生の講評を受け、本プログラムを終えました。

↑中口先生と間野先生から講評を受けている様子

帰り道で、他学校・他学科の人と交流しました。

↑雑談交えて、他学校・他学科の人と交流している様子

参加した学生からは、「自分の学科と関係がないようでとっつきにくいと感じましたが、環境配慮の視点から学べることもあり、大学での授業の活かし方がわかった。」「最先端技術の研究開発の内容に対して、実用性や現実性を感じられて、とても面白いと思った。」等の感想が寄せられました。

情報通信技術の歴史と最先端の研究開発事業の一部を知り、未来に不可欠なサステナビリティを実現する社会のあり方について、考えるきっかけを得られたと思います。