5/20から、SDGsマネジメント論の授業の一環で、まず現場を見ることが重要との観点から企業や大学の訪問をはじめました。
その第1回目として、埼玉大学理学部生体制御学科の田中秀逸先生の研究室を訪れました。授業日と重なってしまい、残念ながら中学生高校生の参加はありませんでした。
田中先生は、アカパンカビというカビを培養して、遺伝子に傷がついて変異が起こることや、その修復メカニズムについて研究されています。
まず遺伝のしくみなどについてのレクチャーを受けた後、実験設備をみて回りました。
シーケンサーや遠心分離機、電気泳動装置など、条件を変えてカビを培養し菌糸の伸びかたを観察する装置や、何番目の遺伝子が壊れているかを把握する装置などを見た後、2人ずつに分かれて、生えたカビの色や形状で分類する作業を体験しました。
参加した学生からは「生命科学実験の講義では納豆菌と大腸菌に焦点を置いていたため、あまり知らないカビについての話が聞けて知識が増えたように思う」「疑問に思ったことはすぐに質問ができ、その一つ一つに対して丁寧な回答をいただけた」「アカパンカビはヒトと違って、一種類の遺伝子を複数持たないため、一つの遺伝子の変化が全体に大きく影響されるということが印象に残った」「この研究によりアカパンカビの遺伝修復について判明したら、人間にも適応できるのか、と少し夢を抱きました」などの感想が寄せられました。